Sample Banking Project for POPs Monitoring
■京都大学医学研究科環境衛生学分野 生体試料バンクとは


○生体試料バンクの目的
 20世紀後半から種々の化学物質による環境汚染は急速に広まり、地球規模の汚染が問題になってきました。この傾向は21世紀になった現在も続いています。特に残留性有機汚染物質(Persistent organic pollutants (POPs) )、例えばPCB(ポリ塩化ビフェニル)やダイオキシンなどの化合物は今後何世紀にもわたって問題となると考えられています。環境汚染物質の拡大を防ぐためには新規汚染化学物質の影響を遅滞なく知ることが必要であり、もし私達が過去の生体試料をバンキングして保有しておれば、時間的に遡って曝露状況を知ることが出来ますし,空間的な調査も可能となり、早急な対策立案に寄与することができます。
 このような目的を果たすために、
  1. 過去約30年間に集められた血液(20,000検体)、食事(3500検体)、母乳(130検体)の生体試料と全国規模で収集する現在の試料(血液2000検体、食事1000検体、母乳600検体)を基に外部の研究者に開かれたバンクを創設する。
  2. このバンクを多くの研究者一般に提供し、有効に機能させるためのバンクの管理運営方法と生体試料を扱うための包括的で広義的な倫理面の検討を行う。
  3. バンクの試料を用いた研究の有効性と妥当性の実証と、新規汚染化学物質の分析及び解析を行う。
 以上の三課題を軸に研究しています。

○公的支援

 生体試料バンクは「厚生労働科学研究 食品の安全確保推進研究事業」に平成24年度から26年度まで採択されました。

 研究課題名「生体試料バンクを有効活用した食品および母乳の継続的モニタリング(H24-食品-002)」
  主任研究者 小泉昭夫(京都大学大学院医学研究科・社会健康医学系専攻・健康要因学講座・環境衛生学分野 教授)

○これまでの公的支援

 また「厚生労働科学研究 化学物質リスク評価・管理に関する研究」のうち「化学物質リスク評価におけるヒトデータの利用に関する研究」に平成15年度から17年度まで、「厚生労働科学研究 食品の安心・安全確保推進研究事業」のうち「食の安全に資する継続的モニタリングシステムの構築と早期検知に向けた研究」に平成21年度から23年度まで採択されました。

 研究課題名「 POPsのリスク評価にむけての ヒト曝露長期モニタリングのための試料バンクの創設に関するする研究(H15-化学-004)」
  主任研究者 小泉昭夫(京都大学大学院医学研究科・社会健康医学系専攻・健康要因学講座・環境衛生学分野 教授)

 研究課題名「 生体試料バンクを有効活用した食の安全と安心の基盤形成(H21-食品-003)」
  主任研究者 小泉昭夫(京都大学大学院医学研究科・社会健康医学系専攻・健康要因学講座・環境衛生学分野 教授)


 生体試料バンクに関連して、東アジアでの環境管理の仕組みを共同で考えるため、科学技術振興調整費・アジア科学技術協力の戦略的推進(持続可能な発展のための環境・エネルギー技術の研究開発)に平成19年度から平成21年度まで採択されました。

 研究課題名「日中越共同環境汚染予防の評価技術開発研究」
  主任研究者 小泉昭夫(京都大学大学院医学研究科・環境衛生学分野 教授)
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